見積もりのときに回避できる引越しのトラブル・追加料金

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引越しで起こるトラブルのほとんどが引越しの見積もりの時点で回避できます。

引越しは「予算」と「スケジュール」で動いているのですが、その二つの要素は見積もりのときに決まります。

引越しの「予算」の部分はそのまま引越しの見積もり金額であり、ユーザーが最も気にかけている部分でもあります。

引越しの「予算」にまつわるトラブルの大半が追加料金です

引越し当日に追加料金が発生するかどうかは、実は訪問見積もりの段階である程度見えています。

せっかく引越し業者から事前に引越し料金の見積もりを出してもらったのに、引越し当日になって見積もりの中には含まれていなかった追加料金が発生したのでは見積もりの意味がなくなってしまいます。

しかし、見積もりの段階では新居の状況を引越し業者が把握できていませんから、やむを得ない追加作業や追加料金も発生します。

やむを得ない引越しの追加料金とは

引越しはまず予算を立てて行われるサービスなのですが、すべてが予定どおり、見積もりどおりにいくとは限りません。

以下に挙げる事柄はどの引越し業者も見積もり時には予測することは不可能であり、引越し当日にやむを得ず発生してしまう追加料金です。

この引越し当日の追加料金は見積もりのときに充分な説明がなかった場合、トラブルに発展することがあります。

あくまでも引越しの見積もり時に引越し業者からの説明が不足している場合にのみ起こるトラブルです。

ほとんどの場合、前もって追加料金が発生する可能性があることをユーザーが理解した状態で実際の引越しに臨みます。

ここに挙げる追加料金は実際に必要な経費ですので、本来トラブルになるような要素ではないのですが、見積もりが曖昧だった場合、「言った」「言わない」で揉める元になる事柄です。

引越しの追加料金は付帯サービス(電気工事や小物の梱包など)で発生することが多い

荷造りができていないため引越し業者が荷造りした場合の追加料金

引越し業者が提供する有料のオプションサービス「ラクラクパック」「お任せコース」などの荷造り付きのサービスを利用せず、小物の荷造りをユーザーが行う契約の引越しにおいて、引越し当日、荷造りができていない場合、引越し業者が小物の荷造り、梱包をおこなうことで、小物荷造り、梱包費が追加料金として発生します。

引越し作業員が箱詰め作業をすると一箱あたり1,500円の追加料金が発生します。

引越し当日、荷造りが全くできていないと引越し作業ができませんから引越し自体が日延やキャンセルになってしまうこともあります。

その場合、キャンセル理由はユーザーの荷造りの不備ですから、引越し当日のキャンセル料、引越し料金の50%が発生します。

予定どおり、見積もりどおりにユーザー側で小物の荷造りができていれば、発生しない追加料金です。

エアコンの配管部品、追加工事の追加料金

引越し先(新居)でエアコンの配管延長が必要な場合(冷媒配管、ホースカバーなど)、また、経年劣化により配管自体を交換しなければならない場合、部品代や工賃が別途追加料金として発生します。

また、エアコンを設置する場所によっては、新規冷媒配管穴開けや、配管に化粧カバーが必要な場合もあります。

そもそも、引越しの見積もりで新居を見に行くことはまずありませんので、エアコンの室内機と室外機の距離を計ることなどできません。

また、見積もりに伺うのはあくまでも引越しの営業マンですから、エアコンの配管の劣化など専門的なことはわかりません。

引越しの見積書にあるエアコンの付け外しの項目は基本料金となっているはずです。

しかし、冷媒配管の交換費用がエアコン移設の基本料金を超えてしまうことなどもざらにあるのです。

冷媒配管は1メートルあたり3,000円程度ですから、冷媒配管を4メートル使うことになると12,000円も追加料金が発生してしまうのです。

引越しの見積もりのときに電気工事に関する追加料金の説明がなかった場合、確認が必要ですので気をつけてください。

重量物移動で追加移動が必要になり発生する追加料金

重量物移動の重量物とは主にピアノ(グランド・アップライト)や金庫のことを指します。

ピアノや金庫などの移動は、移動のときに通らなければならない階段の段数が一段違うだけで料金が変わります。

重量物移動は移動距離と段差の数で計算されますので、見積もり時の申告と実際の新居の状況が違う場合、追加料金が発生することもあります。

引越し当日の追加料金でトラブルになる事柄

引越しのトラブルで多いのが追加料金についてなのですが、ほとんどのトラブルが、引越し業者の見積もりミスか、ユーザーの認識不足から起こります。

ユーザーの認識不足といっても、極端に悪質なユーザーでない限り、引越し業者の説明不足です。

ここでは追加料金が発生してしまうトラブルの元を紹介します。

ほとんどのトラブルが引越し業者の見積もりミスか、ユーザーの認識不足から起こる

積み残しの荷物を運ぶのに発生する追加料金

見積もりよりも実際の荷物が多く、予定していたトラックに積みきれないことを「積み残し」といいます。

積み残し」がでないように見積もりをしているわけですから、通常、積み残しの荷物を引越し業者に運んでもらうのに追加料金は発生しません。

ですが、「積みきり」の引越しで、「積み残し」の荷物を運んでもらおうとすると、追加料金が発生します。

見積もりの時に引越し業者に確認しておきたいのは「積み残し」が出た場合、引越し業者はその荷物をどうするのか。

また、積み残しの荷物を引越し業者側で運ぶのに追加料金が発生するかどうかです。

見積もりとは別に車両を用意した場合に発生する追加料金

「引越し先の3階に置く予定のタンスが寸法的に階段で上げることができず、スカイポーター(引越し専用のはしご車)を用意され、追加料金を請求された」

「見積もりどおり4tトラックで新居へ移動してみると、新居までの道路が狭くて4tトラックが入っていけず、横持ち用の軽トラックを用意したので、軽トラックの車両費とドライバーの人件費を追加で請求された」

引越しでは見積もりで予定した車両とは別に車両を用意しなければならないことがあります。

予定と違う車両を用意しなければならないトラブルは、主に新居で起こりますので、見積もりの時には予見不能なことが多いです。

そもそも引越し業者は引越し当日まで新居を見ることはないのですから、新居の立地、状況、各入り口の寸法などをユーザー側で把握し、引越し業者に伝えておく必要があります。

最近では新居まで見に行かなくてもグーグルストリートビューで確認できますから、訪問見積もりの際に引越し業者と新居の立地条件を確認しておきましょう。

引越しでは見積もりで予定した車両とは別に車両を用意しなければならないことがある

引越し当日に追加料金を発生させない為には

引越し当日に追加料金を発生させない為には見積もりの時に見積書に全て書いてもらうことです。

見積もりから引越し当日までかなり時間があるので、口頭だけの口約束だけでは引越し当日に「言った」「言わない」で揉めてしまいます。

引越し当日も見積書は手元に持っておきましょう。