見積もりのときに回避できる引越しのトラブル・スケジュール編
引越しで起こるトラブルのほとんどが引越しの見積もりの時点で回避できます。
引越しは「予算」と「スケジュール」を基本にして動いています。
その「予算」と「スケジュール」は見積もりのときに決定されます。
「予算」と「スケジュール」の中に見積もりのときに決定されていなかった項目があると、その部分を起点にしてトラブルが起こります。
引越しのスケジュールは見積もりの時にきちんと決めておく
よくあるのが「引越しの開始予定時間になっても引越し業者のトラックが来ない」「夕方17:00にトラックが来てそれから引越しだった」というユーザーのクレームです。
引越しのトラブルで最も多いのがトラックの延着による引越しのスタート時間の遅れです。
このトラブルは朝一番の引越しには起こりません。
朝一番の引越しは「午前便」「1便」と呼ばれていて早ければ8:00、遅くとも9:00には引越し会社のトラックが到着して引越しが始まります。
基本的に「午前便」「1便」は会社を出たトラックは直接ユーザー宅へ向かうので、遅れることはほとんどありません。
通勤ラッシュの渋滞が予測されるなら、その分早く車庫を出発します。
「午前便」「1便」は基本的な相場の引越し料金がかかり、荷物量、移動距離が同じ引越しなら最も高価な引越しです。

引越しでトラブル、クレームの元になるのは「午後便」「フリー便」
トラブル、クレームの元になるのは「午後便」「フリー便」
朝一番の引越しが「午前便」「1便」と呼ばれているのに対して、引越しのスタート時間を明確に決めないのが「午後便」「フリー便」です。
引越し業者によって呼び方が違いますが、引越しのスタート時間を曖昧に、もしくは決めないことでトラックの空き状態を見ながら「午後便」「フリー便」の引越しを自由に組み込めるのが引越し業者にとってのメリットです。
「午後便」「フリー便」の特徴は引越しの開始時間が決まっていないことと、引越し料金が安いことにあります。
朝1番の引越し料金のおよそ半額になることもあります。
「午後便」は午前中に他の引越しを終えたトラックがユーザー宅に向かい引越しに当たるというものです。
午前中の他の引越しに何かトラブルがあれば、終了予定時間を過ぎてしまい、当然「午後便」ユーザー宅への到着が遅れることになります。
「フリー便」はその日に他の引越しがあまり入らなければ、朝一番から引越しが開始されることもあります。
逆にその日引越しが多ければ「フリー便」の引越しはどんどん後回しにされて、引越しのスタート時間が夜になることもあります。
「午後便」「フリー便」において、たとえ引越しのスタート時間が夜になったとしても、トラックの延着とは言えません。
「午後便」「フリー便」の見積書には引越しのスタート時間がどこにも書いてないからです。
見積書に予定時間を書いてもらうことでトラブルを回避する
「午後便」「フリー便」でも、引越しスタート予定時間を決めることで、引越しの順番を後回しにされるのを防ぐことができます。
引越しスタート予定時間はもちろん予定でしかありませんが、同じ日の引越しで見積書にスタート予定時間が書いてない引越しよりは早くトラックを回してもらえます。
逆に引越しのスタート時間について見積書に何も書いていないと、どんどん後回しにされて引越しのスタート時間は遅くなるばかりです。
スタートが遅くなった引越しは終了時間が夜中になることもあります。
「午後便」「フリー便」では料金が安くなる代わりに、引越しのスタート時刻が遅くなる可能性があることを見積もりの時にひと通り説明されますが、まさか自分はそんなことにはならないだろうと高をくくっているユーザーがほとんどです。
見積書に書いてあることが契約の全てですから、引越しスタート時間に指定が無いならいつ作業を開始しても契約違反ではありません。
根拠のないクレームにならないように見積書にスタート予定時間を書いてもらいましょう。
※スタート予定時間を見積書に記入してくれない引越し業者もありますので、多少引越し料金が高くてもスタート予定時間を見積書に記入してくれる引越し業者を選びましょう。

「午後便」「フリー便」でも、引越しスタート予定時間を決めてもらうことで、少なくともどんどん後回しにされることはなくなる